恐怖のトコジラミ体験 沖縄
トコジラミをご存じだろうか。「シラミ」の名だがカメムシに似て赤く夜行性で、吸血する昆虫だ。今夏、旅先の沖縄のコテージで刺された。1泊した朝、何げなく枕をめくったら2匹がわっと逃げていった。「珍しい虫がいる」「自然豊かな所だな」としか思わず、同じベッドで連泊した無知な自分を責めたい。
帰宅1週間後、手や足に突然、赤い差し口が50カ所ほど現れ、経験したことのないかゆみが始まった。1カ月ほど続いた上、虫たちが荷物に付着して、すでに“来宅”している可能性を考えると恐怖だった。
トコジラミは海外からの持ち込みが増えているといい、観光交流人口が今後増えると考えると、一層注意が必要だ。外泊の際には寝具周辺、帰宅後は荷物のチェックを念入りにするよう注意喚起したい。
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トコジラミ被害が一気に拡大 有効な駆除の仕方は?…年末年始の旅行 宿泊施設は要注意/ 「南京虫」=トコジラミの相談が過去最多、東京と大阪で22年の8倍に 刺されると発疹や強いかゆみ「全国で被害が拡大」
トコジラミ被害が一気に拡大 有効な駆除の仕方は?…年末年始の旅行 宿泊施設は要注意
この半年で被害が一気に拡大
トコジラミを過剰に恐れないで! 冬は一般家庭での被害はほとんどなし 宿泊施設は注意
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トコジラミ成虫(左:雄、右:雌)。体長約5mmで褐色、扁平へんぺい な体をしている
トコジラミについて、連日のように各種のメディアで取り上げられています。このコラムでは 2023年6月に紹介
コロナ禍が明けたあと、旅行の際にトコジラミ被害にあわないように注意喚起をしました。しかし、予想していた通り、この半年間で国内でのトコジラミ被害が一気に増えてしまいました。さらに、フランスや韓国でのトコジラミ問題がクローズアップされる事態となっています。
衛生動物学者や殺虫剤メーカー、駆除業界など、様々な立場から情報が発信されています。しかし、SNSなどではトコジラミとダニを混同していたり、正確とは思えない情報が発信されたり、といった混乱がみられるようです。そこで、誤った情報に振り回されることなく、トコジラミのことを正しく理解し、適切な対策で被害の拡大を防ぐことが重要と考えて、再度、トコジラミの話題をご提供します。
なぜ増えた!? 殺虫剤抵抗性トコジラミ
トコジラミは1970年代に激減しましたが、2000年頃から世界各地で広がり始めました。これは、DDTなどの強力な殺虫剤が使用禁止になり、安全性の高いピレスロイド系殺虫剤が広く使われるようになる中で、ピレスロイド系殺虫剤に抵抗性を獲得したトコジラミが出現したことが大きな要因だと思われます。つまり、生物の進化の過程で必ず生じる遺伝子の変異が、偶然、ピレスロイド系殺虫剤が作用する部分に生じたことで、殺虫剤が効かない個体群が現れ、この集団だけが生き残ったものと考えられます。
そして、人類や荷物が国内外を問わず、各地に移動することによって、この殺虫剤抵抗性トコジラミが拡散したのです。日本では観光立国としての取り組みが始まった2003年頃から、より多くの外国人観光客が訪れるようになり、各地の観光地や宿泊施設がにぎわっていましたので、当初は国外から荷物と共に持ち込まれたものと思われます。
コロナ禍で被害はいったん下火
トコジラミを過剰に恐れないで! 冬は一般家庭での被害はほとんどなし 宿泊施設は注意
寝室に置いたバッグのすき間に潜むトコジラミ
そして日本人もビジネスや観光で国内各地を旅行しますので、宿泊施設で荷物などにトコジラミを混入させ、「運び屋」として次の宿泊地、あるいは自宅へと移動の手助けをすることでさらに拡散し、繁殖していったのです。実際に私の外来でも、2010年以降は徐々に被害例が増加していました。しかし、2020年から始まったコロナ禍によって人流が止まり、ホテルの利用も激減したためトコジラミも繁殖や移動ができなくなって、いったんは被害が下火になりました。
2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが、季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられました。コロナ禍が落ち着いたことで国内外の旅行者数が回復し始め、それとともにトコジラミも各地で盛んに繁殖するようになったようです。コロナ禍の3年間は少なかったトコジラミ刺症の患者さんが、2023年になって一気に増えましたので、確実に被害が拡大しています。
刺されたら市販の虫刺され用塗り薬
トコジラミは、室内に生息する吸血性の昆虫です。吸血する際に唾液腺物質を皮膚に注入するので、それに対するアレルギー反応によってかゆみや赤みが現れます。実際の皮膚症状は、体質によってかなりの個人差がありますが、多くの場合、刺された部位に赤いブツブツができて、かゆくて眠れない状態になります。ただ、トコジラミは伝染病を媒介しないので、吸血されても感染症を起こすことはありません。この点だけは安心してください。
トコジラミを過剰に恐れないで! 冬は一般家庭での被害はほとんどなし 宿泊施設は注意
血糞による黒いシミがついた畳の裏側
皮膚症状に対しては市販の虫刺され用の塗り薬を使うことで1~2週間で治まります。しかし毎晩のように刺されていると、常にあちらこちらの皮膚がかゆくなりますので、トコジラミを根絶しない限り、症状は治まりません。症状がひどい場合は皮膚科を受診してください。もしも室内での生息が疑われるなら、柱や畳、寝具などに付いた 血糞けっぷん によるシミを探すか、前回ご紹介した「うそ寝作戦」でおびき出して確認します。虫体が見つかった場合は駆除する必要があります。
▶旅の土産はトコジラミ? 高級ホテルにも出現…「うそ寝作戦」で一網打尽に
駆除には「待ち伏せ型」と「くん煙型」の殺虫剤
現在、世界で繁殖しているトコジラミのほとんどはピレスロイド系殺虫剤に抵抗性を持っています。そのため、一般的な殺虫剤では効果が乏しいので、専用の殺虫剤を使う必要があります。トコジラミに有効な家庭用の殺虫剤には、3種類の殺虫成分があります。
ピレスロイド系殺虫剤抵抗性トコジラミに有効な殺虫剤の種類と使い方
トコジラミを過剰に恐れないで! 冬は一般家庭での被害はほとんどなし 宿泊施設は注意
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プロポクスルとメトキサジアゾンはスプレータイプで、トコジラミの生息場所や通り道に噴霧することで、そこを歩いたトコジラミが死滅する、という製剤です。これを「待ち伏せ型」と言います。柱や壁のすき間、床の縁、畳のすき間などに噴霧しておくと、約1か月間は効果が続きます。
ブロフラニリドは室内に有効成分を充満させて駆除する「くん煙型」の殺虫剤です。使用前に火災報知器や精密機器、食器類などをカバーする必要がありますので、使用上の注意をよく読んでください。部屋の状態によって、待ち伏せ型とくん煙型を組み合わせる、あるいは使い分けて駆除するのがよいでしょう。
どうしても家庭での駆除が困難な場合は、駆除業者に依頼することになります。室内の隅々まで徹底的に殺虫剤を噴霧してくれますが、殺虫剤処理ができない布団、マットレス、衣類などは加熱乾燥車を用いて加熱処理を行うなど、かなりの手間がかかりますので、費用もそれなりに高額になります。あらかじめ見積もりを出してもらって、内容や金額をしっかり確認してください。
持ち込まない・持ち出さない・持ち帰らない!
国内でトコジラミが繁殖している主な場所は宿泊施設内です。産卵能力のある雌のトコジラミ1匹が持ち込まれることで、宿泊客から吸血して産卵し、子孫を増やします。いかにこまめに清掃し、清潔にしていても、昼間は室内のすき間に潜んでいるので発見は困難で、その室内での繁殖が続きます。
対策として、宿泊の際にはベッドの周囲に荷物や衣類を置かないことです。夜間に吸血に来たトコジラミは、吸血が終わるとベッドの周囲のすき間に戻ろうとしますので、その通り道に荷物などがあると、その中にもぐり込むのです。衣類やスーツケースは、大きなポリ袋などに入れて部屋の入り口付近に置くようにします。照明を付けた洗面所やバスルームに荷物を置く方法もあります。
照明を消さずに就寝すると、トコジラミが出てきにくいのですが、安眠できないのが難点です。 虫除むしよ けスプレーを噴霧して就寝するのも、ある程度の予防効果がありますが、顔など塗り残した部位から吸血される可能性があります。家に帰った時は、衣類はすぐに洗濯し、スーツケースなどは屋外で十分に乾燥させたあと、ポリ袋などで包んでおくとよいでしょう。
ネット購入した物品や宅配荷物などにトコジラミが混入するという情報もありますが、実質的な混入の確率はきわめて低いと思われます。なぜなら、トコジラミは通常、寝室のベッドの周囲のすき間に生息しますので、 梱包こんぽう されて倉庫に保管された新品の商品や段ボールのすき間にもぐり込む可能性が低いからです。ただし、中古品を購入した場合など、商品や梱包材の保管場所が明確でない場合は、念のためシートを敷いて、その上で慎重に荷物を開けるとよいでしょう。
国内は過剰な心配は不要
海外の映像などでは、宿泊施設、地下鉄の座席や映画館などでのトコジラミ駆除の様子が流れています。確かに、一部の地域では相当数のトコジラミが繁殖していると思われます。
しかし、国内の状況をみる限り、過剰な心配をする必要はないと考えています。冬場はトコジラミも休眠状態になり、一般家庭での被害はほとんど出なくなります。ただ、ホテルなど快適な室温が維持されている場所では冬でも吸血に来る可能性があります。年末年始は、旅行に出かける人も多いと思います。国内外を問わず、宿泊施設でのトコジラミに注意し、自宅に持ち帰らないことが大切です。できる限りの対策を心がけた上で、楽しい旅行をしたいものです。
///薬剤効かない「スーパートコジラミ」出現か 皮膚科相談件数5倍で「命にの危険まれにある」医師も警鐘
世界で猛威を振るうトコジラミが、ついに日本でも急増しているという。害虫駆除業者を取材すると、東京都内のアパートの一室で、全身防護服を着込み、ソファにスチームを吹きかけ、人の血を吸う虫「トコジラミ」を徹底的に駆除しようとしていた。
東京都内のビジネスホテルのベッドで寝ていた時に、トコジラミに刺された患者の写真には、太ももにできた、赤くブツブツとした発疹が写っている。
千葉・松戸市内にある皮膚科の病院では、この夏以降、トコジラミの相談件数が5倍に増加したという。
うるおい皮ふ科クリニックの豊田雅彦院長は、「ものすごく今増えている。命に関わるような危険なことが起こることがまれにあるので、甘く見ない方がいい」と警鐘を鳴らした。
トコジラミに一度刺されると、眠れなくなるほどの激しいかゆみが長期間続くという。
豊田院長によると、トコジラミが潜む場所は「暗い・狭い・暖かいというのがキーワード」だという。夜行性のトコジラミは、暗くて狭い、暖かい場所を好むため、畳の下やカーテンレール、ベッドなどの隙間に潜んでいるというのだ。
トコジラミの被害が全国に拡大する中、害虫駆除業者への依頼が増加している。
東京都内にあるアパートの住民が、ソファでトコジラミらしき虫を発見し、業者に駆除の依頼をしてきた。住民は、海外にいる友人からもらった洋服に、トコジラミがついていたのではないかと不安を感じているという。
害虫駆除業者は、ソファや家具のわずかな隙間も逃すことなく、強力な薬剤も散布。駆除作業の結果、室内から、トコジラミの痕跡が見つかった。
害虫駆除業者に話しを聞くと、耐性ができて殺虫剤が効かない「スーパートコジラミ」が現れていて、完全に駆除するのが非常に難しくなっているという。
株式会社ペガサス 関東統括マネージャー・橋本幸男さん:
「相当な数をノックダウンさせていますので、いま使っている薬剤は。ただこれ(トコジラミ)が順応性を増して、もしかしたら2~3年後に変化している可能性は出てくるでしょうね」
日本に侵入し、急増するトコジラミ。旅行などが増える年末年始は、特に注意が必要だ。
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「南京虫」=トコジラミの相談が過去最多、東京と大阪で22年の8倍に 刺されると発疹や強いかゆみ「全国で被害が拡大」
「南京虫」の名前で知られる害虫トコジラミに関する相談が2022年と比べ東京都や大阪府で増加し、両都府で過去最多になったことが12月16日、害虫駆除業者などでつくる協会への取材で分かった。殺虫剤大手への相談も前年比で8倍に達しており、専門家は「全国で被害が拡大している」と指摘。新型コロナウイルスによる感染禍が落ち着き、国内外の旅行客が増えたのが一因とみられる。
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トコジラミの相談が過去最多 全国拡大も、旅行客伸び一因か (「外泊先」に注意! 通勤、通学のカバンも注意!)/ 「トコジラミ」は“ダンボール”にも/弱点は、「熱」「つるつる」「明るい場所(夜も明かり)」など
「南京虫」の名前で知られる害虫トコジラミに関する相談が昨年と比べ東京都や大阪府で増加し、両都府で過去最多になったことが16日、害虫駆除業者などでつくる協会への取材で分かった。殺虫剤大手への相談も前年比で8倍に達しており、専門家は「全国で被害が拡大している」と指摘。コロナ禍が落ち着き、国内外の旅行客が増えたのが一因とみられる。
カメムシの仲間で体長約5ミリ。ベッドの隙間などに潜み、夜間にはい出て人間を刺し血を吸う。刺されると発疹や強いかゆみが出る。衣服や所持品に付着したまま自宅に持ち帰り繁殖してしまうという。
幕末ごろから日本におり、一時は国内にまん延したが、強力な殺虫剤が普及し1970年ごろ激減。しかし、2000年ごろから殺虫剤に耐性を持つ個体も出現した。
東京、大阪のペストコントロール協会によると、東京の相談は23年11月までに306件で、22年の247件を超えた。大阪は23年11月末時点で、前年の約1.5倍となる307件。全国集計では22年度が683件で09年度と比べ約5倍だった。
トコジラミを旅先(外出先 通勤・通学)から家に持ち込まない!すぐできる対策とは / 「トコジラミ」は“ダンボール”にも/弱点は、「熱」「つるつる」「明るい場所(夜も明かり)」など
宿泊施設に着いたらすぐ荷物をバスルームに
韓国やフランスなどでの大量発生が報道され、注目を集めているトコジラミ(別名・南京虫)。虫ケア用品を製造・販売するアース製薬(本社・東京)が今月1日、旅行を計画している人向けにトコジラミ対策をX(旧ツイッター)で発信したところ、約260万件も表示され、1万4000件以上の「いいね」が押されるなど、大きな反響を呼んでいます。その極意は「旅先から家に持ち込ませない」ことにあるようです。
トコジラミは、体長4.5ミリから5ミリ程度で、刺されると激しいかゆみを伴う発疹を引き起こす害虫です。1960年代ごろまでは日本でもよく被害が報告されていましたが、生活環境の改善で、一般家庭では珍しい存在になりました。
ところが今年夏から、フランスや韓国でトコジラミが大量発生し、被害を及ぼしていることが報道されるように。とくに専門家の間では、殺虫効果が高いとされるピレスロイド系駆除剤に耐性を持つ「スーパートコジラミ」の存在が恐れられています。円安の影響もあって外国人の往来も増えている今、この新しいタイプのトコジラミが旅行者の荷物や輸入品などにまぎれて日本に侵入し、繁殖してもおかしくないと考えられています。
トコジラミは、ダニやシラミではなく、カメムシの仲間。暗い場所を好み、人間の息や体温をたよりに血を吸いにやって来ます。繁殖力が高く、3か月間血を吸わなくても生きていられるほど、飢餓に強い性質もあることが知られています。
アース製薬では今月1日、Xの公式アカウントで「アース製薬が教える #トコジラミ 対策~旅行編~」を公開。「旅行先に着いてやること」として、宿泊施設に着いたらまず次のことを実施してほしいと呼びかけました。動画でもわかりやすく紹介しています。
===ここから引用===
明かりをつける。
→トコジラミは明るい場所を嫌がります。
荷物や上着は一旦バスルームに置く。
→クローゼットやバッゲージスペースは前の宿泊者の荷物から落ちたトコジラミが潜みやすい。
ベッド周りや部屋に茶~黒いシミがないか、虫がいないかチェックする。
■チェックする場所
・ベッドのスカート部分
・木製のベッドはフレームの亀裂や継ぎ目
・マットレスの継ぎ目
・バッゲージスペースやクローゼットの上部角
・壁掛け絵の裏側
・カーテンレール
・電化製品
■チェックポイント
・トコジラミ(茶色いのが大人、白色が子供)がいないか。
・茶~黒いシミ(血糞<吸血した血が糞になって出た痕>)
→もし、虫やシミを見つけたら…
荷物を持ってフロントに行き部屋を変えてもらうよう相談してみましょう。
・トコジラミはベッドの下から這い上がってきたり、天井から身体の上に落ちてくる。
・明かりをつけて寝るとより被害にあいにくい。
・就寝時に電気をつけっぱなしにして、アイマスクをして寝ると刺されにくいのでおすすめです。
眠るときには、電気をつけたままにして、アイマスクの着用をおすすめします。
==引用終わり==
アース製薬の担当者は、「トコジラミはツルツルしたところが苦手で、浴室には潜みにくいことがわかっています。だから荷物を浴室に置くのはおすすめです」と話します。
また、どこに潜んでいるか分からないトコジラミに刺されないためには、ディートなどの成分を含んだ一般的な虫よけ剤を肌に塗るのが有効。蚊よけ対策に使う製品と同じものが、トコジラミ対策に役立つのだそうです。旅行の際には、荷物に虫よけ剤を入れておき、寝る前に体にむらなく、特に肌が露出している場所にはしっかりと塗るよう呼びかけています。塗りむらがあると効果を発揮できないので、注意が必要です。
同社ではさらに、旅先から帰宅した後、荷物や衣類にトコジラミが潜んでいないかチェックすることを勧めています。衣類を熱湯につけたり、洗濯してから乾燥機にかけたり、旅行に持っていったスーツケースなどを開き、部屋全体に害虫駆除成分を拡散させる「くん煙剤」で処理したりすることを推奨しています。既存の薬剤に抵抗性を持つトコジラミもいるため、そういうトコジラミにも効果を発揮する薬剤選びもポイントになるそうです。
有害生物の駆除に関する技術や情報の提供を行っている公益社団法人「日本ペストコントロール協会」の公式ホームページでは、「トコジラミQ&A」が公開され、宿泊業者がとるべき対策を紹介しています。経験豊富な防除業者に依頼し、被害のあった部屋は徹底的に調査することや、トコジラミが潜伏していたベッドは分解して薬剤で駆除することなどが挙げられており、相当な労力・費用を伴います。同じ害虫でも、ゴキブリに比べて駆除にかかるコストが高くなるのだそう。
大切な顧客の安全を預かっている宿泊業者なら、高額な費用をかけて駆除することもやむなしかもしれませんが、一般家庭だとそうもいきません。「まずはトコジラミを家に持ち込まない」というのが、一番身近な対策のようです。
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もちろん、ホテルの部屋にトコジラミがいないか確認することは悪くない。ただ、旅行中に限らず自宅近辺でも、意外な場所でトコジラミを拾ってしまう可能性がある。害虫の専門家に聞いた要注意スポット6カ所を紹介しよう。
クローク(手荷物預かり所)
「劇場、美術館・博物館、イベント会場などのクロークは無害な場所に思えるかもしれないが、こうした共同スペースにはトコジラミが潜みやすい」とへインウィッチは指摘する。上着を何着も並べて収納するため、トコジラミにとって居心地のよい隠れ場所ができる。コートやバッグに乗り移ったトコジラミを家に連れ帰ってしまう羽目になるという。
タクシーと公共交通機関
タクシー、電車、バスなど、布張りのある共有移動空間は基本的にどこでもトコジラミに遭遇する可能性がある。こうした一時的に利用する乗り物は、トコジラミが乗客から乗客へと飛び移り、バッグや衣服に潜り込むには絶好の環境だ。
ショッピングモール、レストラン、映画館
ショッピングモールやレストラン、映画館のような忙しない場所はトコジラミの隠れ家には不向きに思えるかもしれない。だが、常に人が集まることで、誰にも気付かれずにトコジラミが人から人へ乗り移る機会が生まれる。布張りの座席に潜んでいたり椅子やブースの継ぎ目に隠れていたりした個体が、無防備な状態のコートやバッグにいつのまにか紛れ込んでいるかもしれない。
アンティークショップ
海外旅行ではフリーマーケットやアンティークショップで買い物をし、美術品や衣類、小間物を持ち帰る人も多い。しかし、中古品店は衣類や日用品に潜んだトコジラミの温床になりやすい。
新品のマットレスにも
害虫駆除会社キリングスワースの専門家クリスチャン・トゥイードは、包装された新品の家具からトコジラミを発見したことがあるという。どうしてそんなことが起こるのだろうか。トゥイードによれば、ベッドマットレスを販売する会社の多くが古いマットレスを無料で撤去するサービスを提供している。トコジラミのついた古いマットレスを運んだトラックで新品のマットレスを運べば、買ったばかりのマットレスに虫がつく事態が生じるという。
ホテルの中はどこもかしこも
トコジラミはその名の通り、ベッドの中でよく見つかる。マットレスや布張りのヘッドボードなどは要注意だ。だが、昆虫学者で害虫駆除会社JP McHaleの社長兼最高経営責任者(CEO)のジム・マクヘイルによると、ホテル内の他の場所でも出くわす可能性がある。「ホテルは宿泊客が頻繁に入れ替わるため、各階層で害虫の影響が広がりやすい。トコジラミが誰の荷物に潜んでいてもおかしくない」
ベッドなどに潜むトコジラミ(Shutterstock.com)
トコジラミはリンゴの種ほどの大きさの赤茶色の虫で、血を吸うと丸くふくらむ。幼虫の間は小さく半透明なため、見つけるのは難しいかもしれない。トコジラミの見つけ方のヒントはこちらの記事で紹介している。
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「トコジラミ」は“ダンボール”にも…通販や海外からの荷物が届いたら“すぐには部屋に入れない”などの対策も
今、世界各地で問題となっている「トコジラミ」をご存じでしょうか。
専門家に聞くと、住んでいる場所にかかわらずリスクがあることがわかってきました。
トコジラミとは? 咬まれると“激しいかゆみ”不眠症になる人も…
有害生物に詳しい、山形県ペストコントロール協会の服部正規さんにお話を聞きました。
トコジラミは大きさは5ミリから8ミリほどの害虫です。
シラミという名前で呼ばれているが、分類学的にシラミ目ではなく、カメムシの仲間で、「夜寝ている間に噛まれる」ことから、床(とこ)ジラミと言われるようになりました。
トコジラミはシラミよりも体が大きい、寿命が長い、飢餓に強いなどの特徴があり、1年くらい血を吸わなくても生きることができ、長いと2年くらい生きるものもいるということです。
名前の通り、ベッドや家具の隙間などに潜み、血を吸われると激しい痛みやかゆみがでます。
山形県ペストコントロール協会・服部正規さん:「激しいかゆみが生じるため、人によっては、そのかゆみによって不眠症になってノイローゼになる。あと掻きすぎて傷口からばい菌とか細菌が入って、病気になるときもあります」
国内では戦後に薬剤で死滅したそうですが、2000年頃にアメリカで再発し、2009年頃から日本でも発生が確認されるようになりました。
国内での相談件数は、2009年度は130件でしたが、2022年度は683件と増加しています。
服部さんは、コロナの感染が落ち着き、海外との渡航機会が増えてきたからではないかと見解を示しています。
実際に、フランスや韓国で発生が確認されています。
6か月放置すると10万匹の繁殖力 ダンボールにもくっつき移動…
山形県ペストコントロール協会・服部正規さん「6か月放置すると10万匹のトコジラミが増える」
トコジラミは、衣類、バッグ、トランクなどにくっつき、旅行客と共に国内に入ってくることが一番のリスクだということですが、このほかにも注意したいものがあります。
それが…通販などの荷物です。
包装に使われるダンボールの“隙間”。
トコジラミはダンボールの表面ではなく、こうした隙間に隠れているケースもあるということです。
この場合、いるかどうかは箱を分解しないと分からないことも。
また、海外から購入したインテリアや家具にも注意が必要です。
海外からインテリアの家具を購入した場合、棚の引き出しの裏側などにトコジラミがついてくる可能性があるということです。
“黒い点々”に注意…トコジラミを発見するためには? 咬まれた場所も判別の材料に
トコジラミが部屋に入ってきているのか、不安になった時に確認しておきたい場所や痕跡があります。
トコジラミは浴室などではなく、寝室まわりに潜伏する可能性が非常に高くなります。
ベッドのヘッドの裏側、絵画やカレンダーの裏側、コンセントなど熱がこもりやすい場所も潜伏する可能性が高いということです。
こうした場所で、“黒い点々”のようなものをみつけたら注意が必要。
黒い点々のようなものはフンです。
また、その場で繁殖しているかを判断する材料になるのが抜け殻です。
トコジラミは幼虫の時は1ミリ程度の大きさですが、そこから5回ほど脱皮を繰り返し、成虫になるには1~3か月程度かかります。
トコジラミのフンの近くに、薄い茶色で半透明の脱皮した抜け殻が残っていたら、この場合は家で繁殖している可能性が高くなります。
また、トコジラミは、皮膚のかたい表面を咬むことが多いため、咬まれる場所も、ダニやノミとは異なってくるということです。
ダニ…皮膚が柔らかい部位(二の腕、太もも、わきの下、おなか周りなどが多い)
ノミ…下半身(ひざから足首付近が多い)
ケジラミ…主に陰毛(太もも、胸毛、わき毛などの体毛などにも広がることも)
これ以外の場所だと、トコジラミの可能性が高いということです。
ただ、これはあくまでも目安であるため、皮膚科を受診し、血液検査でトコジラミによる被害か判別をしてもらうことを勧めています。
対策は?荷物をすぐには部屋に入れない。開封は玄関付近で…
とはいえ、まずはトコジラミを家に入れないことが一番の対策です。
そのためにできる対策を聞きました。
トコジラミは夜行性で、苦手なのは明かりと高熱だということです。
このため、山形県ペストコントロール協会の服部さんは対策として、通販で購入した荷物をすぐに部屋の中に入れず、玄関付近で開封することを勧めています。
トコジラミは光や熱に弱いので、晴れた日であれば少し日干しすることも効果があるということです。
また、海外からインテリアの家具を購入した場合は、直ぐに開封せず、袋に入れたまま様子をみたり、スチームで熱処理したりする方法もあるということです。
熱によるトコジラミの駆除については、およそ60℃で10分、100℃だと数秒で死滅させられるとの報告もあるということで、衣服においてもドライヤー、熱湯、ドラム式洗濯乾燥機、スチーマー、アイロン、コインランドリーなどの対策が有効だということです。
しかし、トコジラミはなかなか完全に取りきるのは難しいというのが現状です。
トコジラミが疑われる状況で、身体に強いかゆみが生じたら、まずは皮膚科など医療機関を受診してください。
そして自宅でフンなどトコジラミのサインを見つけたら、ペストコントロール協会など専門家に相談してください。
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女子会トーク トコジラミ 日本再上陸の「トコジラミ」…自宅に”持ち帰らない”ために気をつけること・やるべきこと( 大阪と東京、次が神奈川県)
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「まずは荷物を玄関か風呂場に置くなどして、部屋に生息していないか、確認してください。ベッド周りにいることが多いですが、カーテンや、床と壁のすき間、畳のすき間なども見てください」
トコジラミは「人の血の匂いをもっとも好むほか、汗のにおいや、人が吐く二酸化炭素に誘引される」と話す。
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相談が多いのは、大阪と東京、次が神奈川県…「昔は年間2件くらいでしたが、いまは多いと月100件くらい」
寝ているうちに刺されて血を吸われ、かゆくなるケースが増えているという。犯人はトコジラミで、訪日外国人の増加で持ち込まれている可能性が指摘されている。身近に潜むこの虫に対し、どのような注意をすればいいのだろうか。
「トコジラミの相談が増えています」と注意を促すのは、公益財団法人の日本ペストコントロール協会。協会担当者は「カメムシの一種で、人が寝ているうちに刺し、人が動いていると離れていきます」と話す。明るいところは嫌うともいう。
戦中・戦後のころは「南京虫」と呼ばれ、殺虫剤のDDTを人の頭からかけて駆除していた時代もあった。その後は衛生環境が良くなり、国内にはほとんどいなくなっていた。ところが、’20年前後に米国で流行り、日本にも入ってきたという。協会担当者はこう話す。
「最初はホテルで流行りました。訪日客が持ち込んだとみられ、宿泊客や従業員に広まりました」
害虫駆除を手がける大洋防疫研究所(大阪府八尾市)の向井秀彦代表は、トコジラミ駆除の相談が増えているといい、「昔は年間2件くらいでしたが、いまは多いと月100件くらいの相談があります」と話す。大阪と東京が多く、次が神奈川県で、都市部の一般の人からの相談だという。
対策は…「目で見て確かめる」しかない!?
海外ではフランスや韓国などでトコジラミが発生して、社会問題化していると報道されている。日本も訪日外国人が増えて、人やカバンなどに付着して持ち込まれている可能性がある。対策は目で見て確かめるしかないが、どのようなことに注意すればいいのかについては、トコジラミの生態を理解しておく必要がある。
トコジラミは数ミリくらいの大きさで、協会担当者によると、人などの血を吸ってエサにしている。ただ、何ヵ月も血を吸わなくても生きていけるとも。卵を生涯に300個ぐらい生み、毎日2~5個くらい生んでいく。人のそばに潜んで、巣をつくることもあり、荷物などに紛れることもあり得る。
最近のトコジラミはピレスロイド系の殺虫剤に耐性ができて効かなくなり、「スーパートコジラミ」と呼ばれることがある。有機リン系などの殺虫剤はまだ効くため、駆除の現場で使われているという。
ホテルなどの「宿泊施設」では…
協会担当者は、トコジラミに刺されて血を吸われたことがあるという。「かゆいだけですが、長く続きます。刺されて1、2日くらいおいて、かゆくなり、1週間くらい続きました」と話す。
たとえば、旅行で3軒くらいのホテルに泊まって帰ってくると、自宅に戻ったくらいのタイミングでトコジラミに刺された被害に気づくことがあり、どこのホテルで刺されたのか、あるいはホテル以外のどこで刺されたのか、わからなくなるという。
まず気を付けたいのが、旅先で泊まるホテルなどの宿泊施設という。宿泊施設の側でも、清掃などで十分な対策をとっているとみられるが、人手不足などで念入りな対策ができず、見落とされることがあるかもしれない。大洋防疫研究所の向井さんは、宿泊施設に入った際にこうアドバイスをする。
「まずは荷物を玄関か風呂場に置くなどして、部屋に生息していないか、確認してください。ベッド周りにいることが多いですが、カーテンや、床と壁のすき間、畳のすき間なども見てください」
宿泊先でトコジラミの生息を確認した場合は、別の部屋か、別の宿泊施設に移ることを、向井さんは勧める。
協会担当者も宿泊施設のベッド周りのほか、カーテンやそのドレープ(垂れ下がってできたひだ)、さらには壁紙がめくれているようなところにも潜んでいる可能性があると注意を促す。特にベッド周りに、ごみ粒大くらいのフンがないかチェックしてほしいという。
さらに協会担当者は、宿泊施設の部屋に入ったらバッグ、脱いだ服や靴を床に置かず、ビニール袋などに入れるのもいいとアドバイスする。バッグの縫い目などに入り込んでくることがあるほか、スニーカーのひもの部分にも潜んでくることがあるとも。トコジラミは「人の血の匂いをもっとも好むほか、汗のにおいや、人が吐く二酸化炭素に誘引される」と話す。
電車や飲食店のソファーなどでは…「日中、動いている人は刺さない」
一方、電車や飲食店のソファーなどに潜んでいる可能性はないのだろうか。過剰な心配をする必要もないが、座面と背もたれの間など、気になるようなら見て確かめればいい。電車で気になる人は、短時間なら座らないのも対策のひとつだ。満員電車などで、洋服やカバンが触れ合うのが気になるようなら、そうした電車を避けるしかない。協会担当者は「日中、動いている人は刺さない」という。
家で見つけたら…
家庭などで見つけたら、どうすればいいのか。協会担当者は
「初期なら対処法でなんとかできますが、大量に発生していると個人での対応は難しい」
とみている。対処法としては、粘着テープや掃除機で駆除するほか、熱や乾燥に弱いという。
大洋防疫研究所の向井さんは、見つけたら専門家に駆除を相談してほしいと話す。経験の少ない業者もいるため、実績のある業者なのか事前に調べてみるほか、
「相談するときにいろいろと話してみて、話のつじつまが合っているかなどを確認してほしい」
という。過剰な心配の必要はなさそうで、協会担当者は
「いまのところ、世界的に感染症を媒介したという報告はありません」
と話す。
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国内旅行でも「トコジラミ」に注意! 殺虫剤1000倍耐性“スーパートコジラミ”日本襲来の恐れ 対策は「袋に入れて保管」
海外で社会問題となっている、害虫『トコジラミ』の相談が日本でも急増しています。 市販の殺虫剤が効かない『スーパートコジラミ』も日本で増えているといいます。
【図解】殺虫剤1000倍耐性“スーパートコジラミ” 対策は?
■トコジラミ 生態は?
トコジラミは、体長およそ5mmのカメムシの一種です。 夜行性で人の血を吸い、刺されると強いかゆみに襲われ、寝られなくなるほどです。 生涯に約500個産卵し、繁殖力も強く、寿命は3カ月~半年です。
■急増する『スーパートコジラミ』
中でも『スーパートコジラミ』は、市販の殺虫剤は抵抗性がついて効かないといい、その抵抗性は、通常のトコジラミに比べ、約1000倍です。
今、世界で広がっているのがこのタイプで、日本でも『スーパートコジラミ』が急増しているといいます。
■侵入経路と潜伏場所
害虫の生態に詳しい、兵庫医科大学の夏秋教授は、「日本人の海外旅行者や、訪日外国人などの旅行カバンなどの荷物について、国内に運ばれた可能性」があると指摘しています。
トコジラミの潜伏場所についてです。 カーテンやじゅうたんの裏側、ベッドの隙間、ソファの隙間などに潜伏しているといいます。
夏秋教授によると、 「清潔、不潔は関係なく、部屋に持ち込むと発生する。暗くて暖かい場所を好み、冬でも暖房で部屋が暖かいと増殖する」ということです。
■対策は「ポリ袋で保管」
トコジラミの対策について、夏秋教授に聞きました。
●旅行後のスーツケースやカバンなど、長期間使わない物はゴミ袋で保管する
●個人から購入する古着や古本など中古品は注意。古着などは、60℃以上のお湯につける。また、古本などは、袋に入れ2時間以上日に当てる、ということです。
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女子会トーク(帰国者?宅配便?) 殺虫剤が効かない"スーパートコジラミ"も もし家で見つけたら?弱点は"熱"( 海外渡航者 や郵便物、宅配便など) トコジラミ 寿命1年?
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殺虫剤が効かない"スーパートコジラミ"も もし家で見つけたら?弱点は"熱"
https://www.youtube.com/watch?v=pHnlsn0OOBY
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韓国で急増しているという、害虫の「トコジラミ」。東京でもトコジラミの相談件数が増えていることがわかりました。
どのような対策をすればいいのか、解説します。
■「トコジラミ」各国で目撃相次ぐ 韓国では急増
南波雅俊キャスター:
韓国で急増している害虫の「トコジラミ」についてです。
トコジラミは各国で目撃が相次いでいて、韓国ではの現地メディアが「ビンデ(韓国語でトコジラミ)」と「パンデミック」を合わせて、「ビンデミック」と報じています。このような報道も11月に入ってから非常に増えてきたということです。
その前にはフランスで、2023年9月以降、パリの地下鉄や映画館などで目撃情報が相次いでいます。
11月3日にはマルセイユで駆除のために中学校が閉鎖になったということです。
トコジラミはどのようにして広がっていくのか。
基本的にトコジラミは屋内にいることが多いんですが、衣類やカバンなど手荷物に潜んで、知らぬ間に家に運ばれていく。あるいは郵便物の中にいる、といった例もあるということです。
■最近では殺虫剤の耐性ついた“スーパートコジラミ”も
トコジラミはどういう害虫なのか。
▼体長は5~8ミリ前後で、カメムシの仲間。
▼人やペットの血を吸い、夜行性。
▼生涯に200個~500個の産卵をするということで、繁殖力も強い。
血を吸われた人は、「夜も眠れないほどかゆい」、しかも「4日間ほどかゆみが引かず地獄でした」ということでした。
そして、東京でもトコジラミの相談件数が増えています。相談件数が過去10年で11月16日時点で285件と、最も多くなっているということなんです。
アース製薬の担当者は、「日本では1970年代に撲滅したと言われていたが、海外旅行者や訪日外国人などから運ばれた可能性があるのではないか」と話しています。
また、東京都ペストコントロール協会の担当者は、「最近では殺虫剤などの耐性がついたスーパートコジラミも出てきている」と話しています。
実際に被害のあった豊島区のご自宅で、一般的な殺虫剤を使って駆除しようとしたがトコジラミが残ってしまったというような例もあるぐらいだということなんですね。
■墨汁のような跡の糞には“要注意” 家でできる対策は?
南波キャスター:
トコジラミはどういうところにいるのかというと、
▼カーテン
▼コンセントの内部
▼じゅうたんの裏側
▼マットレスの縁
▼家具の隙間
▼ソファーの裏側などです。
どういうところを好むかというと、隠れられる場所があるところと少し暖かいところで、気をつけなくてはいけないのは、トコジラミの糞です。
墨汁のついたような跡が残っている場所にもしかするといるかもしれないということで、部屋が清潔、不潔はあまり関係ないということです。
家でできる対策は、
▼見つけたら掃除機で吸い取って、捨てるときにはビニールで密封する。
▼市販の“専用殺虫剤”を使う。
▼長期間使わないモノはゴミ袋に“二重に入れて”保管。
▼熱に弱いので、81℃以上のお湯に5分以上つけるなど、熱処理するということです。
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【ビンデミック】韓国でトコジラミが社会問題に…対策も 日本への影響は
https://www.youtube.com/watch?v=MXxlZEIvYEc
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女子会トーク トコジラミ 日本再上陸の「トコジラミ」…自宅に”持ち帰らない”ために気をつけること・やるべきこと( 大阪と東京、次が神奈川県)
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「まずは荷物を玄関か風呂場に置くなどして、部屋に生息していないか、確認してください。ベッド周りにいることが多いですが、カーテンや、床と壁のすき間、畳のすき間なども見てください」
トコジラミは「人の血の匂いをもっとも好むほか、汗のにおいや、人が吐く二酸化炭素に誘引される」と話す。
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相談が多いのは、大阪と東京、次が神奈川県…「昔は年間2件くらいでしたが、いまは多いと月100件くらい」
寝ているうちに刺されて血を吸われ、かゆくなるケースが増えているという。犯人はトコジラミで、訪日外国人の増加で持ち込まれている可能性が指摘されている。身近に潜むこの虫に対し、どのような注意をすればいいのだろうか。
「トコジラミの相談が増えています」と注意を促すのは、公益財団法人の日本ペストコントロール協会。協会担当者は「カメムシの一種で、人が寝ているうちに刺し、人が動いていると離れていきます」と話す。明るいところは嫌うともいう。
戦中・戦後のころは「南京虫」と呼ばれ、殺虫剤のDDTを人の頭からかけて駆除していた時代もあった。その後は衛生環境が良くなり、国内にはほとんどいなくなっていた。ところが、’20年前後に米国で流行り、日本にも入ってきたという。協会担当者はこう話す。
「最初はホテルで流行りました。訪日客が持ち込んだとみられ、宿泊客や従業員に広まりました」
害虫駆除を手がける大洋防疫研究所(大阪府八尾市)の向井秀彦代表は、トコジラミ駆除の相談が増えているといい、「昔は年間2件くらいでしたが、いまは多いと月100件くらいの相談があります」と話す。大阪と東京が多く、次が神奈川県で、都市部の一般の人からの相談だという。
対策は…「目で見て確かめる」しかない!?
海外ではフランスや韓国などでトコジラミが発生して、社会問題化していると報道されている。日本も訪日外国人が増えて、人やカバンなどに付着して持ち込まれている可能性がある。対策は目で見て確かめるしかないが、どのようなことに注意すればいいのかについては、トコジラミの生態を理解しておく必要がある。
トコジラミは数ミリくらいの大きさで、協会担当者によると、人などの血を吸ってエサにしている。ただ、何ヵ月も血を吸わなくても生きていけるとも。卵を生涯に300個ぐらい生み、毎日2~5個くらい生んでいく。人のそばに潜んで、巣をつくることもあり、荷物などに紛れることもあり得る。
最近のトコジラミはピレスロイド系の殺虫剤に耐性ができて効かなくなり、「スーパートコジラミ」と呼ばれることがある。有機リン系などの殺虫剤はまだ効くため、駆除の現場で使われているという。
ホテルなどの「宿泊施設」では…
協会担当者は、トコジラミに刺されて血を吸われたことがあるという。「かゆいだけですが、長く続きます。刺されて1、2日くらいおいて、かゆくなり、1週間くらい続きました」と話す。
たとえば、旅行で3軒くらいのホテルに泊まって帰ってくると、自宅に戻ったくらいのタイミングでトコジラミに刺された被害に気づくことがあり、どこのホテルで刺されたのか、あるいはホテル以外のどこで刺されたのか、わからなくなるという。
まず気を付けたいのが、旅先で泊まるホテルなどの宿泊施設という。宿泊施設の側でも、清掃などで十分な対策をとっているとみられるが、人手不足などで念入りな対策ができず、見落とされることがあるかもしれない。大洋防疫研究所の向井さんは、宿泊施設に入った際にこうアドバイスをする。
「まずは荷物を玄関か風呂場に置くなどして、部屋に生息していないか、確認してください。ベッド周りにいることが多いですが、カーテンや、床と壁のすき間、畳のすき間なども見てください」
宿泊先でトコジラミの生息を確認した場合は、別の部屋か、別の宿泊施設に移ることを、向井さんは勧める。
協会担当者も宿泊施設のベッド周りのほか、カーテンやそのドレープ(垂れ下がってできたひだ)、さらには壁紙がめくれているようなところにも潜んでいる可能性があると注意を促す。特にベッド周りに、ごみ粒大くらいのフンがないかチェックしてほしいという。
さらに協会担当者は、宿泊施設の部屋に入ったらバッグ、脱いだ服や靴を床に置かず、ビニール袋などに入れるのもいいとアドバイスする。バッグの縫い目などに入り込んでくることがあるほか、スニーカーのひもの部分にも潜んでくることがあるとも。トコジラミは「人の血の匂いをもっとも好むほか、汗のにおいや、人が吐く二酸化炭素に誘引される」と話す。
電車や飲食店のソファーなどでは…「日中、動いている人は刺さない」
一方、電車や飲食店のソファーなどに潜んでいる可能性はないのだろうか。過剰な心配をする必要もないが、座面と背もたれの間など、気になるようなら見て確かめればいい。電車で気になる人は、短時間なら座らないのも対策のひとつだ。満員電車などで、洋服やカバンが触れ合うのが気になるようなら、そうした電車を避けるしかない。協会担当者は「日中、動いている人は刺さない」という。
家で見つけたら…
家庭などで見つけたら、どうすればいいのか。協会担当者は
「初期なら対処法でなんとかできますが、大量に発生していると個人での対応は難しい」
とみている。対処法としては、粘着テープや掃除機で駆除するほか、熱や乾燥に弱いという。
大洋防疫研究所の向井さんは、見つけたら専門家に駆除を相談してほしいと話す。経験の少ない業者もいるため、実績のある業者なのか事前に調べてみるほか、
「相談するときにいろいろと話してみて、話のつじつまが合っているかなどを確認してほしい」
という。過剰な心配の必要はなさそうで、協会担当者は
「いまのところ、世界的に感染症を媒介したという報告はありません」
と話す。
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国内旅行でも「トコジラミ」に注意! 殺虫剤1000倍耐性“スーパートコジラミ”日本襲来の恐れ 対策は「袋に入れて保管」
海外で社会問題となっている、害虫『トコジラミ』の相談が日本でも急増しています。 市販の殺虫剤が効かない『スーパートコジラミ』も日本で増えているといいます。
【図解】殺虫剤1000倍耐性“スーパートコジラミ” 対策は?
■トコジラミ 生態は?
トコジラミは、体長およそ5mmのカメムシの一種です。 夜行性で人の血を吸い、刺されると強いかゆみに襲われ、寝られなくなるほどです。 生涯に約500個産卵し、繁殖力も強く、寿命は3カ月~半年です。
■急増する『スーパートコジラミ』
中でも『スーパートコジラミ』は、市販の殺虫剤は抵抗性がついて効かないといい、その抵抗性は、通常のトコジラミに比べ、約1000倍です。
今、世界で広がっているのがこのタイプで、日本でも『スーパートコジラミ』が急増しているといいます。
■侵入経路と潜伏場所
害虫の生態に詳しい、兵庫医科大学の夏秋教授は、「日本人の海外旅行者や、訪日外国人などの旅行カバンなどの荷物について、国内に運ばれた可能性」があると指摘しています。
トコジラミの潜伏場所についてです。 カーテンやじゅうたんの裏側、ベッドの隙間、ソファの隙間などに潜伏しているといいます。
夏秋教授によると、 「清潔、不潔は関係なく、部屋に持ち込むと発生する。暗くて暖かい場所を好み、冬でも暖房で部屋が暖かいと増殖する」ということです。
■対策は「ポリ袋で保管」
トコジラミの対策について、夏秋教授に聞きました。
●旅行後のスーツケースやカバンなど、長期間使わない物はゴミ袋で保管する
●個人から購入する古着や古本など中古品は注意。古着などは、60℃以上のお湯につける。また、古本などは、袋に入れ2時間以上日に当てる、ということです。
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女子会トーク(帰国者?宅配便?) 殺虫剤が効かない"スーパートコジラミ"も もし家で見つけたら?弱点は"熱"( 海外渡航者 や郵便物、宅配便など) トコジラミ 寿命1年?
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殺虫剤が効かない"スーパートコジラミ"も もし家で見つけたら?弱点は"熱"
https://www.youtube.com/watch?v=pHnlsn0OOBY
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韓国で急増しているという、害虫の「トコジラミ」。東京でもトコジラミの相談件数が増えていることがわかりました。
どのような対策をすればいいのか、解説します。
■「トコジラミ」各国で目撃相次ぐ 韓国では急増
南波雅俊キャスター:
韓国で急増している害虫の「トコジラミ」についてです。
トコジラミは各国で目撃が相次いでいて、韓国ではの現地メディアが「ビンデ(韓国語でトコジラミ)」と「パンデミック」を合わせて、「ビンデミック」と報じています。このような報道も11月に入ってから非常に増えてきたということです。
その前にはフランスで、2023年9月以降、パリの地下鉄や映画館などで目撃情報が相次いでいます。
11月3日にはマルセイユで駆除のために中学校が閉鎖になったということです。
トコジラミはどのようにして広がっていくのか。
基本的にトコジラミは屋内にいることが多いんですが、衣類やカバンなど手荷物に潜んで、知らぬ間に家に運ばれていく。あるいは郵便物の中にいる、といった例もあるということです。
■最近では殺虫剤の耐性ついた“スーパートコジラミ”も
トコジラミはどういう害虫なのか。
▼体長は5~8ミリ前後で、カメムシの仲間。
▼人やペットの血を吸い、夜行性。
▼生涯に200個~500個の産卵をするということで、繁殖力も強い。
血を吸われた人は、「夜も眠れないほどかゆい」、しかも「4日間ほどかゆみが引かず地獄でした」ということでした。
そして、東京でもトコジラミの相談件数が増えています。相談件数が過去10年で11月16日時点で285件と、最も多くなっているということなんです。
アース製薬の担当者は、「日本では1970年代に撲滅したと言われていたが、海外旅行者や訪日外国人などから運ばれた可能性があるのではないか」と話しています。
また、東京都ペストコントロール協会の担当者は、「最近では殺虫剤などの耐性がついたスーパートコジラミも出てきている」と話しています。
実際に被害のあった豊島区のご自宅で、一般的な殺虫剤を使って駆除しようとしたがトコジラミが残ってしまったというような例もあるぐらいだということなんですね。
■墨汁のような跡の糞には“要注意” 家でできる対策は?
南波キャスター:
トコジラミはどういうところにいるのかというと、
▼カーテン
▼コンセントの内部
▼じゅうたんの裏側
▼マットレスの縁
▼家具の隙間
▼ソファーの裏側などです。
どういうところを好むかというと、隠れられる場所があるところと少し暖かいところで、気をつけなくてはいけないのは、トコジラミの糞です。
墨汁のついたような跡が残っている場所にもしかするといるかもしれないということで、部屋が清潔、不潔はあまり関係ないということです。
家でできる対策は、
▼見つけたら掃除機で吸い取って、捨てるときにはビニールで密封する。
▼市販の“専用殺虫剤”を使う。
▼長期間使わないモノはゴミ袋に“二重に入れて”保管。
▼熱に弱いので、81℃以上のお湯に5分以上つけるなど、熱処理するということです。
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【ビンデミック】韓国でトコジラミが社会問題に…対策も 日本への影響は
https://www.youtube.com/watch?v=MXxlZEIvYEc
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